新しい町に行く3

家族が解散となって、私は身柄だけ移動して建物の3階で寝泊りするようになったのだが、一度ではなく二回行う上下運動が思っていた以上に負担で、両親はこれに十年間耐えていたのかと思って感心した。自然に鍛えられたのか、あまり3階には上がらないで済む知恵をつけたのだろうけど。

 

私は今混乱のさなかで、料理をしようなどとは考えもつかない状態なのだが、それでも朝食を食べている。牛乳を温めて、パンをかじって、果物を一つ。なぜかコーヒーではなく牛乳になってしまったのだが、その方が体に合うようでおいしい。

 

その他、安いパンはまずい。とか、果物の中でバナナが一番安いとか、そういうことに気付くのは少し楽しい。それを言うともっと書きたくなって、生活していると大量の水を使う。とか、もともと食卓のあったところにある電球に、よく頭をぶつける。とか。