安定について1

新しいものが苦手で、変化が嫌いだ。インターネットなどクソくらえと思っているし、ニュースなら新聞、視力矯正ならメガネだ。
それでも、自分でなにかを手掛ける時に、少しでも新しい経験、今までと異なった物がなければ、お話にならないと思っている。

 

こういう人間の常で、自分がそうなら相手もそうに決まっていると思い込んでいる。生きているからには一歩でも、這ってでも、中指の爪の先の爪きりで切る部分くらいでも、にじり寄っていくのが人間というものだろう。ただ、世の中、全然そういう人ばかりじゃないとここ最近気がついている。

 

毎日、ゆったりと、同じように暮らして、そう出来る理由に疑問ももたず、淡々としている人たち。ずっと続いてきて、これからも続く穏やかな世界。多分今までもずっとそういう人たちはいたんだろうけれど、眼に入ってこなかったのだろう。仲間には入れないけれど、とても良いと思う。