現象としての「学生」

私の座っている席で、PCから目線を上げると通りが見える。
事務所の入り口は、いかにも「一本奥に入った裏通り」という感じの場所にあって、車通りは少ない。
その代わり、と言ってはなんだが、学生たちの通り道になっている。

学生たちは日常的に金切声をあげながら通り過ぎていくのだが、14時半と18時半には特にまとまって通りすぎていく。授業の都合で、校舎を移動するタイミングが重なっているのだと思うが、それがかなりの分量で「おぉ」となる。少し慣れてきたので、それがチャイムの代わりになった。

若い人の群れが通り過ぎていく。「あぁ、18時半なのか」と思う。仕事は19時で終わりだから残り30分の合図。道を行く彼らとは、何一つとしてつながってはいないのだが、ガラス一枚隔てて、そこのところだけ関係している。
向こうも時々こちらの方を見て、不思議そうな顔をしているのが結構好きだ。