色はにほへど

即売会も今日で最終日。皆さんにも、自分にも「ご苦労さまでした」と言いたい気持ちで一杯。疲労の色は濃い。
いつもと違う即売会なので、現場の棚の感じが違ってそういう点は楽しい。本屋には各自の色があって、即売会ではそれが混ざって見える。

そういうものを見ながら考えていた。古本屋の発想は、比較的「より珍しいもの。より高価なもの」という方向に進んでいきがちだ。理由は簡単で、「棚は有限」というのがただ一つあるだけ。空間が無限にあるのならば、古本屋は本を無限に積み上げるだろう。

ただ、私は「珍しかったり、高価なものより、一般的であったり、安価であったりする方が優れている」と考える人間なのでその変が悩ましい。電池だって、単3.8とか単15とか、20種類も30種類もあったら不便でしょうがないだろう。個性とかそういうものはあったって良いのだが、私には不要なのだ。

ただ、古本屋の「色」は有限な棚の中で何を選択するかというところで現れていく。お客さんはそれを楽しんでいて、私もそうだ。バッサリと言えば、それが無ければ古本屋などやっていられないのだ。しかし私はそれが嫌いだ。悩ましい、というか、終わっとる。