お葬式

生まれる命があるならば、去っていくそれもあるわけで、それについては良いも悪いもないと感じてしまう。私は、その二つのことは同じことなのではないか、と頭の中で考えているふしがある。だから、私は「死」があまり嫌いではない。もちろん、わずらわしいものではあるけれど。

だから、お葬式も嫌いではない。結婚式みたいなものだ。いや、むしろ結婚式の方が「行きたくないな感」は強い。だって、離婚してしまうかもしれないし、もっとひどいことになるかもしれない。その分、葬式は安全だ。口にすれば怒られることだが、ここでこっそりと書く分には構わないだろう。

全てのお葬式は、しめやかに行わなければならない。そのようにルールが決まっていることも、結婚式よりもやりやすい一因であろう。おめでたい席では、躁が極まっていてどうしてもどこか居心地が悪い。
書いているうちの、ますます葬式の方が好きになってきたぞ。

ご想像のとおり、近い内にお葬式がある。義理があるので外すわけにはいかない類のもので、例によって私は隅っこチームであるから気楽なものだ。
遺族や、関係者の方々の邪魔にならないよう、人気のない方、人気のない方へと移動して、最後まで末席を守り通したいと思う。