映画「風立ちぬ」落穂ひろい

映画は、公開したときが勝負ではなくて、ほんとうにずいぶん経ってから、知己に出会うんですよ。ほんとに、こいつ、いちばん深く理解してくれてたってやつにね。何年も経ってから、たまたま出会うんです。そのときに、「ああ、作って良かった」って思いになるんで、

――かつて、米国にある本物の零戦を買おうとしたそうですね。
宮崎:
飛行機は空中にある時が一番美しい。飛んでいるのを見たい、と思ったんです。それもアメリカ人ではなく、日本人が操縦しているのを。スタジオジブリの横の高圧線の下を飛んで欲しいとか夢見ていたんですが、女房に「バカもいい加減にしなさい」と一喝されて終わりました。

「すべて人の手にたうることは力を尽くしてこれを成せ」