五反田遊古会

即売会の初日が終了した。
今日は、五反田にある南部古書会館で行われている即売会の初日であった。
私は、即売会が結構好きで、理由は普段は通販しかやっていないので実際にお客さんと直接接する数少ない機会であること。

もう一つは、自分以外の古本屋が、どこで何をやっているかを、かいまみえる機会であるということだ。まさに一石二鳥の企画であるのだが、残念ながらそれで生きていけるほどは本が売れないという部分で、撃ち落とした鳥は、別の人が持って帰っている。

多分の例にもれず、時流に含まれる全てのことによって、即売会の売り上げも順調に低下している。まぁ、「印刷物としての本」が滅びようとしているのだから、当然と言えば当然で、私はあまり気にならない。60歳以上立ち入り禁止にしたら、客どころか本屋当人もいなくなる、と笑っていた。

私はむしろ、さっさと「日本で活字の本が買えるのは五反田のここだけです」という風になってほしいと思っている。それならば、やる意味は大分あるだろう。
その日が来るのが、そんなに先ではないような気がするのが恐ろしいことである。