例えば自分が左利きだとしよう

私は普段、ズボンを履いているのだが、ポケットにキーホルダーと財布と携帯電話を入れている。右側にキーホルダーと携帯電話、左側に財布というのが決まり事だ。
ただ、それをたまに逆に入れ替えてみる。

最初は、朝ズボンにねじ込む時につい左側に財布を入れてしまうのだが、その内「逆にしたんだよな」ということが頭で分かってくる。なので、朝出かける時に関しては間違えなくなるのだが、体に染みついた動きというのはそう簡単にはいかない。

ふと気が付くと、財布と携帯電話が一緒に入っていたり、駅の改札で財布を取り出そうとして瞬間的にどっちか分からなくなったりする。頭では分かっている気になっているのだが、体は理解していない、というか「本当は分かっていない」のだ。

「頭で考えたことなど、その程度のことだ」ということを、一番分かりやすく実感させてくれるので、こういうことをたまにやってみる。
まぁ、これをやってみたところでどうということもないのだが、ちょっとした罰ゲームみたいなものだ。なんのだ。無為に生きていることに対してか。