中央市会だより(8月3日版)

中央市会だより(8月3日版)
つい先日、「10年後のあなたはなにをしていますか?」と尋ねられました。
普段ならば一笑に付すところですが、「ゆっくり考えてください」と言われてしまったために、そんなことしちゃダメ、と分かっていながらも、ゆっくりと考えてしまいました。
無い知恵を絞った結果、もし古本屋さんであることを続けていくとすれば、「売上げが半分になっても続けていける方法を考え付く」ことができれば、これはもう大丈夫という結論が出るには出たのですが、出るには出た、という感じですね。
少し暗い気持ちで、目録に取る品物を探していると、「なんだよ、これ欲しいな」と思える品物が、ちょこちょこ出てきます。そういうものが出てくると、どこからか変な力が湧いてきて、「よし買って帰るぜ」と見境がなくなります。
明日の支払のこともなんのその。10年後のことは、10年後でよろしいか。

「10年後の私シリーズ」はこの辺で最終回。なかなか興味深いテーマではあります。
目録品で目立つのは、「長良川の鵜飼」という本とそれに鵜飼関係の絵葉書が43枚付いているもの。本がグリコだとすると絵葉書がオマケですが、オマケが欲しい……
それなりに名の知れた漫画家が、デビュー前と直後くらいにあたる時期に受け取ったと思われる賀状・葉書の一口、なんてのもありました。「がんばって!」とか「おめでとう!」等、見ているこちらまで嬉しくなるような内容でしたが、問題は私のレベルではほとんど差出人が分からないというところ。私はただ嬉しくなっただけで終わり、その手のものが得意な方が落札なさっていました。
たまには自分の買ったものを書いておくと、至文堂の日本の美術、創刊~休刊まで545冊一括。買った瞬間から、置き場所で頭が痛いです。最低6年はバラすつもりはありません。二年くらいの内に売れてくれれば良いのですが。