いらっしゃいません

今日は、事務所に出かけてみた。
たどりついてみると、当然だけれど昨年末出て行ったままの姿だった。
日曜日だし、三が日なので、今日は私一人なのだけれど、正面のシャッターを開けようかどうか少し迷った。明るさが欲しいような気もしたので。

まぁ、結局めんどうくさいが勝って、そうはしなかったのだけれど。
事務所の正面はガラス張りになっていて、私はそのガラスに正面を向く形で机を置いて、そこで働いている。覗かれたら睨み返し、誰か入ってきたそうなそぶりが見えたら、目で追い払うためである。

言うなれば、誰も入ってこないように「監視するため」にそこにいるわけで、これは客商売という意味ではほとんど何を言っているのか分らないレベルの話だと思う。ので、少し説明すると、うちの棚に並んでいる本は、値段も入っていないし、ついで言えば、お客さんを相手する人手も無いのだ。

ジャンルも並びもランダムだから、お客さんが見てもパッと本は探せない。おまけに、取り出した位置に戻してもらわないと、次はこちらが探す時に迷うことになる。つまり、本を適当に触って欲しくなんてない。まずネットで見て在庫を確認してから来てもらいたい、ということになる。

突き詰めれば、「誰が客かはこっちが決める」ということなのだが、これを言うと、言われた方は嫌な気持ちになりがちだと思う。私もそう言われればカチンと来るかもしれない。だから、まず私が入口に陣取って、誰も入ってこないように目を光らせているのは所以のないことではないのだ。