通院前夜

明日、健康診断を受けに行く予定になっている。
成人して以来、その手のことを全く受けたことが無いので、楽しみというよりはほとんど恐怖である。血を抜かれたり、色々機械に詰め込まれ、バラバラにされたりするのだろうか。

私にとって、医者と言えば歯医者だから、医者と言っても「まさか命ばかりは取られまい」という安心がどこかにあった。最後に病院に行ったのはいつだろう。ここ10年で二回くらい、インフルエンザを疑って薬をもらいに行った記憶があるのだが、それがいつかも思い出せない。ここ5年は無い気がする。

それが、検査である。病院に行かなかったがために、分からなかった様々な身体の業が暴かれるのだろう。緊急入院の上、余命宣告という可能性だって少なからずあるはずだ。そういえば、昨日から具合が悪い。具合が悪いから検査なのか、検査があるから具合が悪くなるのか、もうなに何がなにやらである。

私は最悪のことを想像して行動する類の人間なので、今は事務所にある本の片づけを心配しているところだ。できれば、5か月時間をもらいたいと思っているのだが、私にそれだけの時間が与えられているのだろうか。
コーヒーはやめて、水がお茶にしてくださいと言われたので、お湯を飲んでいる。