中央市会だより(2月21日版)

中央市会だより

本日、10時より大市の下見が始まっております。昨日の雨も次の所へと過ぎ去って、なかなかの下見日和。せっかくの日曜日ではありますが、会館まで足を運んでいただければ幸いです。現在総点数5481点となっております。1から5000まで1ずつ数えたことってありますか? 私はありません。つまり、今日から見ておかないと、とても全部見きれないということです。

 

○出品目録抄

・4階

まとまった本口や、どちらかと言えば柔らか目の本はこの階に。美術の大判も、冊数の少ないものはカーゴに、本口のものは壁際に積んであります。一か所、沖縄関係のものがまとまっているのが目を引きました。

エレベーター前には、美術評論家旧蔵のプリミティヴアートが。木製の作品ですが、すごい力強さと存在感。

・3階

文芸書の初版、署名本の一口がどかんとあります。署名本は、5本口程度のものが18点くらい。全部で2000冊くらいあるのでしょうか。プロの作家は、サインもプロなりに書かされる。易占霊の一口があって、これも良いものだそうです。金額は検討もつきませんが、人気を博すことでしょう。東洋文庫725冊もこの階で、これさえ買えばいきなり日本有数の東洋文庫本屋になれます。全集コーナーもこちら。

・2階

2階は例年通りサブカルコーナーとなっております。映画、写真集、鉄道、音楽などなど。「その他全部」みたいな素敵な空間になっています。「秋田實の色紙」、なんてものを見ると「そりゃあこういうものも世の中にあるよね」という気持ちになります。プロレスのファンクラブ会報の情熱にほだされるけれど、これがお金に結びつくかどうか想像もつかなかったり。小松崎の画稿も、民族楽器も、チェスボードも、DVDももちろん本も。全部ここにあります。

・地下

今回は、近代文献のコーナーを特設しました。「国家総動員史 13冊」「陸軍中野学校 1冊」これを書けば、その筋の人がぞくぞくと集まってくるという魔法の本だそうです。こけしの一口があって、27箱が10点ほど。集団でいると、なんだか思い思いなにか考えていそう。額物では、大沢昌助が二点あって、「あぁやっぱりいいな」と思いました。文学書は「春と修羅」が最終台にございます。もちろん、新潮文庫ではなく関根書店版です。

 

会場内、品物で大変混み合っておりまして、一部商品が見にくいところもございます。陳列にも大変苦労していて、違和感を感じる個所もあるかと思います。ご容赦ください。階段にも荷物が陳列してあります。崩れても、転んでも大変危険です。頭上と足元にはご注意ください。

本日の下見は17時まで。明日の開場は9時となっております。お見逃しのないよう、よろしくご入札お願いいたします。

 

 

準備があれば、片付けがあるということで、当日が終わった次の日、そしてその次の日が片付け日として割り当てられています。その間中、私は当然市場に詰めっきりということになるのですが、その間店がどうなっているかというと、もちろんほったらかしになっています。悲劇か喜劇かというと、悲劇であり喜劇です。悲惨も過ぎれば笑ってしまうというわけ。その悲喜劇が、大体半分くらい終わったところが今です。私の海よりもでかい心でなければ、受け入れきれないだろうと思いながら、心中は荒れ狂っています。海だけに。