さむざむ

久しぶりに事務所に来てみたという気になっている。
実際には久しぶりということはないのだけれど、難しい顔をして机に座っているのが久しぶりというか、なんというか。
どこか荒れていて、寒々しい感じがする。

心理的なものももちろんあるのだろうが、実際にそうなのだろう。
住む家もそうだが、人が手を入れ続けないと「場所」はおそろしいほどスムーズに荒れていく。その荒廃の臭いを払拭するためには、かなり大きいモーションで空気をかき混ぜ続けなければならない。

片付いていないことが見慣れた風景になれば、この荒廃もどこか温かみのあるものになるのだろうか。
快適なことはもちろん好きなのだが、怠惰も同じように愛しているのだけれど。