中央市会だより 6月15日版

中央市会だより 6月15日版
「お客さんから買った本」っていいなー、と見るたびに思います。雑すぎて何を言っているのか分からないと思いますが。
例えば、古本屋さんの均一棚で路上の風雪に耐えた本屋、たくさんの人の手を経て市場にやって来る本というのもいとおかし。ただ、やはりそういう本は貫禄というか、年季というか、そういものが積みあがっていて、結果お客さんに手を取ってもらいづらくなるというのも事実です。
一方で、新刊の本屋で求めて、一度読んだだけで古本屋に買い取られたような本。これはもうピカピカつやつやで、もし生まれ変われるようならこんな本に生まれたい! と思えます。すいません、言い過ぎました。が、まぁ同じ内容であるならば、汚いよりはキレイな方が良いというのは人間の心情というものでしょう。そういうことで、仕分けをしている本を見た時に、そう思ったわけです。
一度しか読んでいない本、なんなら一度も読まれたことのない本が一番古本として価値が高いというのは、なんだか矛盾のような気もしますが、それでも入札では人気になることと思います。白っぽい本、ある程度まとまっております。
まぁ、「顔だけ見てその人間の内容が分かるようなら苦労はない」と言ってたのは青山二郎だったでしょうか。それを言われちゃうとね。

出品目録には、山口瞳江戸川乱歩の署名本。また、ダイターン3やゴダイガーの商品に使われたボックスアートを取りました。
そして、この日一番高価だったのは、「資治通鑑」。うん百万でしたが、目録には取りこぼしましてよ。おほほほ。