とある休みに

4月の11日から休みに入って、明日で二週間となる。
なんにもしていないのに、いやなんにもしていないからか、振り返ればあっという間に過ぎていた気がする。思い出がない人生は、振り返るとあっという間だという知見を得た。
軽い記憶喪失にも似た生活をしているわけだが、私個人としてはさして不満もない。一日一度、東京都のコロナウィルスの感染者数を確認する。私のゴールは、その数字が一日一桁になることなので、見るたびに「ずいぶんと先の話になりそうだな」と思う。今日もコロナウィルスが原因で誰かが亡くなったようだが、日本の366日のどこを探しても「誰も死ななかった日」というのは存在しないと思うので、あえてコロナだからと言って騒ぐのは、なにか他の理由で亡くなった人の肩身が狭くするみたいで、ちょっと気の毒な気がする。しないか。

毎日寝るのが早いので、目が覚める時間も早い。
朝、窓とカーテンを開けた。軽く光が射しこんでいて、世界はキレイだなと思った。レースのカーテンが揺れている。