始まりを待つ

信号が点滅して赤に変わる。待っていると、そのうち赤から青に変わって横断歩道を渡る。信号が変わるのを待っている間に、「あと何回、スタート地点に立たなければならないんだろうな」と思った。

 

もちろん相も変わらず抽象的すぎて、自分でもよくわからないのだが。
スタート地点に立って、「何かが始まるのを待つ」のは何となくドキドキしたり、心がうわついたりするものだろう。なんにせよ新しいことを始めるのは、しんどいけれど楽しい。

 

もちろん、スタート地点に立つことが嫌なこともあって。「また今日もこれかよ」と、思うのは苦しい。学校行きたくない、会社行きたくない、はこの類か。変えたい、変わりたいと願うのは人の常で、だからこそ新しいことを始めるのは楽しいのか。

 

「もうすぐ、始まるな」 隣の人が知らない人だとしても、つい話しかけたくなるようなそういうタイミングというのは確かにあって。
朝、眠りから目覚めた時に、毎日そういう気持ちになれたら、楽しいだろうな、と思った。