古本屋の仕入れには二種類あって、「お客さんから直接分けていただく」方法と、「古書の市場に行ってそこで買う」という風になる。一般的には前者以外の方法には馴染みがないだろうが、組合に加入している業者の場合は状況が少し違う。 私のことを例に挙げれ…

いつのまにか、2月も後二日しかなくなっていたので、あわててお金回りのことを始めた。バタバタとしていたら結構な量があって、なんじゃこりゃ、という感想である。 主な理由は、引越しにともなって支払先が倍増したり、引き落としじゃなくなったり、面倒く…

「栞（しおり）の問題」というと話は大きくなってしまうのだが、大した話ではない。久しぶりに本を読んでいるのだが、私は本にさす「しおり」の位置を、「これから読む頁の一番初め」に置きたがるようだ。 「ここまで読んだ」という意味では、どこに刺しても…

私は、twitterとfacebookのアカウントを一つづつ持っているのだが、それぞれ一日二回づつくらい確認することにしている。それぞれ、1分くらいしか使わないことにしているので、文字通り飛ばし読みである。まぁ、実際15秒くらいしかかからないことも多い。 そ…

映画は、公開したときが勝負ではなくて、ほんとうにずいぶん経ってから、知己に出会うんですよ。ほんとに、こいつ、いちばん深く理解してくれてたってやつにね。何年も経ってから、たまたま出会うんです。そのときに、「ああ、作って良かった」って思いにな…

家に帰るとき、ふと気が付いたことがあった。家を出て駅に向かう時と、駅から出て家に帰っていく時と、通るコースが「少し」違うのだ。帰り道、トンネルをくぐっている時に、ふと思いついた。 出勤や帰宅に使うコースは、数種類を試した結果、一番具合の良い…

朝通勤の電車の中で、たまにランドセルを背負った子供たちを見かける。男の子もいるし、女の子もいる。男の子は暁星だと思うのだが、女の子は良く分からない。白百合だろうか。でっかいランドセルがいかにも難儀そうなのだが、本人たちは気にならない様子で…

デパートでの即売会が終わり、片づけに入った。残った本を見渡すと、「傷んでるなー」と思う。本に傷がついているわけではなく、売れそうな本が少なくなっているという意味だ。 まぁ、1月からずっとお客様の前にさらされていた本たちである。良い子はもらわ…

おそらく「2月なので」という理由でチョコレートをもらい、お葬式の香典返しにお茶類の詰め合わせをもらったので、一日一つづつ使っている。普段口にしないものばかりなので、なかなか楽しんでいる。 チョコレートはトリュフチョコレートが後2個残っている。…

風が立つ、生きようと試みなければならない。 今、テレビの画面で「風立ちぬ」が流れている。私はスタジオジブリが好きな人間、というよりは宮崎駿の映画に寄り添う者の一人だ。今、音を消してその画面を時折じっと眺めている。 いつから好きになった、とか…

昨日の、21時をもって地方荷の梱包が終了し、私たちの大市も大団円を迎え た。本当はもう少しあるのだけれど、ここから先は些事なので特筆すべきこ とは何も起こらない。ひとまず業者モードで、感謝の意を述べておくことに します。ありがとうございました。…

そろそろ、ボロボロになった日常をリビルドしなければと思っているのだが、目が覚めたら7時を回っていた上に、こんな時間なのに家でテキストエディタに向っている。私は目覚まし時計の類を使わない生活をしているので、まぁ体がそういう要求をしているのだろ…

朝目が覚めると、すごい二日酔いで、思わず起きるのをやめたくなるくらいだった。お祭りの当日が終わって、準備日も含めての疲労困憊の上、解放感から騒いで泥酔して、時計が0時を回った辺りから記憶がとぎれとぎれで追えない、というありさまだ。 若い子に…

一年に一度ある市場のお祭りがあって、毎日神保町の古書会館に日参している。お祭りと言っても、業者向けの古本のお祭りだから、古本ばかりが大量に集まってくるという芸のないものだ。ただ全国各地から本が集まってくる。高い物も安いものもある。とにかく…

異物混入の話をしよう。お湯を入れてふやかす「やきそば」の中に、ゴキブリが入っている。鳥の唐揚げ的な食べ物の中に、鳥の頭部が揚がっている。確かに、「異物感」は半端ではない。（まぁ、後者は筋として間違っているんだろうか？） 私にとっての「異物混…

ふと気づくと、定期券が切れていた。そりゃあ期限のあるものなのだから、切れることがあって当たり前の話だ。ただ、問題はその期限切れの期日が四日前だったことにある。 所用が重なって、普段とは全く違う生活動線だったので、という言いわけはある。が、そ…

告別式、お通夜と続いた。私は二日、受付の「業者関係」の看板の下に座っていて、自分のスーツが紺色であることを気にしながら、手伝いをしていた。香典を受け取って、代わりに引換券を渡す係である。 別に長い時間の仕事ではないので、どうということはない…

今日はデパートで行う即売会の搬入日であった。私は基本的に人からの頼みごとを断れないのだが、今日は一つ断ってしまった。生きるためなので、いたしかたなし。ただ、断腸の思いではある。だって、そもそも頼まれることがほとんどないし。 仕事にも、生活の…

日曜日が来ると、少しホッとする。日曜日は大体の人がお休みだから、私のいる町はかなり静かだ。学生とサラリーマンの町なので、当然そうなる。昼ごはんを食べに行っても混んでいないのが嬉しい。ただし、閉まっている店も多いけれど。 日曜日だからと言って…

私は、一生懸命話しているのだが、相手に意図が伝わっていないことが多い。いや、見栄を張った。伝わっていないのだ。私は、自分の考言っていることを、なるべく上手く伝えたいと考える方なので、わりと一生懸命話す。しかし、残念ながら大体の場合、相手は…

というわけで、着て行く黒いスーツがない。用事はいつも緊急でやってきて、のど元過ぎれば全て忘れるので、準備はいつも滞っている。普段、綿パンにトレーナーという生活の人間に、冠婚葬祭は真実過酷な行事なのだ。 あわててネットで調べるのだが、マナーや…

生まれる命があるならば、去っていくそれもあるわけで、それについては良いも悪いもないと感じてしまう。私は、その二つのことは同じことなのではないか、と頭の中で考えているふしがある。だから、私は「死」があまり嫌いではない。もちろん、わずらわしい…

こどもの話を書いていて、思い出したことがあって。私は小さい頃は、出されたものは全部食べるこどもだった。おそらく、親からそうしろと言われたのだと思うのだが、実際のところは思い出せない。まぁ、良くある教育だし、それがどうとも思わない。 記憶によ…

私は、常日頃から混雑を避ける習性があるので、電車を乗るにしてもさほど混んでいない時間帯に乗っていることが多い。それでも、朝の電車だと席はそれなりに埋まっているのだが、今日は同じ列に腰かけている7人の人間の内、6人がマスクをしていた。 いつから…

最近、新生児を得た知り合いの家庭が二つあって、他人事ながらひそかに喜んでいた。できれば、もうちょっと産んでもらって、私の分を穴埋めしていただきたい、などと思っていたことは内緒だし、遠くの出来事であるがゆえに苦も無く喜べるということもある。 …

眼鏡が壊れてしまって、買わなければならないのだが、いかにも面倒くさい。スペアの眼鏡を使っているのだが、確かに付け慣れないものを身に着けている感じがして、少し違和感がある。その内慣れるんだろとは思うのだが、こういうことは続く場合があるので、…