一つだけ見るもの

今日は、事務所に行って仕事でもするべかと思っていたのだけれど、すっかり家で寝ついてしまった。花粉のこともあって、薄くしか眠ることができないので、広くいくらでも眠れてしまう。おまけに眠るの楽しい。たまに起きてはお湯を飲んで、また布団に入った。

今日一日働いていたら、どうなっていたんだろう。
少しは事務所が片付いて、少しは本が売れたかもしれない。何かが劇的に変わることは無かっただろうが、少しは変わっただろう。基本は少しづつの積み重ねである。眠っていたから、少し遅れたんだろう。

外に出て、パンをくわえて走り出す9時という選択肢を、私は選ばなかった。昼食はカレーうどんにしたのだが、ビールは飲まなかった。
そこにあったであろう、様々な未来を私たちは一つしか見ることができない。布団の中で丸まりながら、そんなことを考えていた。