らない れない

変わらないね、と良く言われる。確かに私もそう思う。私は保守的、というか面倒くさがりだし、身につけるものにも興味がない。言っていることは、壊れたレコードのように同じ部分の繰り返し。

変わったよ、と言われることもある。多分そうなんだろう。私が「進歩するほどの元もないんだよ」とうそぶいている間にも、少しづつ変化しているところはあって、見る人は容易にそれを見つけるのだと思う。

おそらく、その二つのことは同じもので出来ているのだろう。進歩のないことも、変わり果てたことも。時間をかけて積みあがったものだけが私を支えている。

膨大な過去は、やがて私を磨り潰すのだけれども、それが無くては生きてはこられなかったのだから、今更身軽になるわけにもいかない気がしている。