わりと助かる

昨日、久しぶりに自宅に目録が届いた。目録というのは、古本屋が即売会用に作るカタログのことで、地方の方に通販をしたり、会場に持っていく品物をピックアップしたものを、リストにして並べる。

ちょっと自慢したい感じのものを並べるのが一般的なやり方だ。

 

昔は自分の書く目録がキライだった。理由は簡明で単純に売れないからで、書き終わるたび、目録が到着するたびに、「また売れぬ目録を書いてしまった……」と見栄を切ったものだ。(この応用編として、現場で「また売れぬ棚を作ってしまった…… キラリン」というのもある)

 

ただ最近は変わってきて、私はだんだん自分の書く目録が好きになってきている。売れるようになってきたわけではなく、売れないことが気にならなくなってきたのだ。「ふむ、まぁこの本は目録で売れなくてもそのうち他のところで売れる。きっと売れる。かなり売れる」


もちろん根拠はない。「そういうものだ」という諦めもある。ただ、それだけでなく、私は本質的に自分の書くものが結構好きなのだ。サラリと見直して、「うん悪くないじゃん」と自分で納得できればそれで楽しい。こういう性格で、わりと助かったと思う。